NTTドコモの通信障害が14日夕方から始まり、3G回線に至っては15日の22時になって回復しました。
ガラケーやスマホ無しの生活は考えられないですが、こうした通信障害は今回のドコモに限った話ではありません。
特に大きな災害があった時には特に大きな影響が過去にも起きています。
そんな中、いまや見つけることも困難な公衆電話が大いに発揮されます。
年々公衆電話が減少していますが、特に災害時のために総務省は今後も廃止することは無いでしょう。
毎月の携帯電話代で徴収されているユニバーサルサービス料は、公衆電話を維持するために設けられています。
今改めて公衆電話の現状とユニバーサルサービス料の意味、そしていざという時に備えて公衆電話の位置を確認しておくことについて記載しています。
公衆電話の設置数と現状
携帯電話の普及に伴って、公衆電話の数が年々減っています。
もともと法律で一部の公衆電話の設置がNTTに義務付けられていますが、設置要件が緩和されますます減っていく見通しです。
かつてポケベルが流行った80年代に公衆電話の設置数は最大93万5000台もあったのに、2019年度には15万1000台と84%もの公衆電話が消えています。
この15万1000台の内、「ユニバーサルサービス」として10万9000台の設置が義務付けられているので、4万台以上の公衆電話が更に消えていく可能性は高いと考えられます。
そしてユニバーサルサービスの公衆電話は最終的に2万7000台程度まで減少するそうです。
ユニバーサルサービス料について
公衆電話が減っていく原因は維持にお金がかかりすぎていていることにあります。
元々、ユニバーサルサービス(国民生活に不可欠な加入電話、総務省の基準に基づき設定される公衆電話、110番や119番といった緊急通報)は全国で提供されるべきサービスと国が位置づけているサービス)はNTT東日本とNTT西日本が法令に従って提供する義務がありましたが、毎年東西NTT合わせて30億円以上の赤字を出していて維持することが困難になっている状態になっています。
そこで2002年度に「ユニバーサルサービス制度」が創設され、NTT以外の通信会社もその維持費の一部を負担するようになったために固定電話や携帯利用者にユニバーサルサービス料が徴収されるようになりました。
いざという時のために公衆電話の位置を確認するのはとても重要
今回の携帯の通信が途切れてしまったら通話はもちろん、ネットも使えなくなるためLINEやメールといった手段も取ることができなくなります。
それでもどうしても外部と連絡が取りたい時にはやはり公衆電話の存在は欠かせません。
公衆電話のメリットとしては、
災害などで回線が混み合っている場合でも優先的につながる
停電でも利用できる
があげられ、緊急時にはとてつもなく威力を発揮します。
しかし問題は年々減少していく公衆電話の設置数。
普段意識して公衆電話の位置を把握しておくこと、そして公衆電話設置場所を検索出来るNTTのホームページをブックマークしておくなどしていざという時に慌てること無く探し出すことが出来る状態にしておくことが重要です。
まとめ
- 公衆電話は年々減り続けているが、ユニバーサルサービスの観点から減少しても、無くなることは無い
- ユニバーサルサービスを維持するためにユニバーサルサービス料は徴収されている
- 公衆電話は回線が混み合っている時でも優先的に繋がる
- 停電時においても公衆電話は使用出来る
利便性だけでは解決しない災害など非常時における通信手段の確保。
ユニバーサルサービス料はいざという時のための保険料と考えられるのではないでしょうか。
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